朝鮮の古い錠前

朝鮮の古い錠前

朝鮮の古い錠前には鉄製で横筒型の大きなものがあります。これは日本などの国には見られないものです。韓国などでは今でも宮殿の門の錠前として使われています。

大型のものだと横幅が30センチもあります。小型のものもあり、こういった小さなものだと一般の家庭のタンスなどで今でも使われていたりするそうです。

ソウルの昌慶宮の弘化門は秀吉が文禄の役の際に焼き討ちにしましたが、再建されて現存しています。国宝に指定されているものです。昌慶宮の弘化門にはとても大きな横筒型の錠前が使われています。実際に見てみるとこの大きさにびっくりすると思います。

朝鮮には横型の錠前だけではなくたて型の錠前もあります。こちらは昔中国から朝鮮に伝わってきたものだとされています。きっとこれが元になって朝鮮国内で横型の錠前が生まれたのでしょう。

もし錠前に興味があって韓国に旅行に行く予定のある人がいるのならおすすめは「韓国鍵博物館」です。朝鮮朝時代のアンティークな錠前と鍵が展示されている貴重な博物館です。

展示されているのは主に朝鮮王朝時代のものです。また、チベットなどアジア全域のカギも保管されています。

展示されているカギの多くは、カギとしての実用性よりは美術品としての側面が大きいです。古代文明では金属の加工技術が発展し、多くの工芸品が作られましたが、カギもそのうちの一つです。朝鮮の鍵と日本のカギはルーツを同じにしているので、そういう点でも興味深いです。

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